思い出を記録する写真であればスマートフォンの撮影で必要十分
むーちゃん(以下M)「スマートフォンとデジタル一眼カメラを持っていれば、コンパクトデジタルカメラは必要ないのでしょうか?」
ケンケン(以下K)「むーちゃん、良い質問だね。実はiPhone等のスマートフォンのカメラが普及してからは、コンパクトデジタルカメラの位置づけが大きく変わって来ているのじゃよ」
M「ここまでスマートフォンで撮る写真画質が優秀すぎると、コンパクトデジタルカメラの存在は必要ない気がするのですが……」
K「確かに思い出を記録する写真であれば、今のスマートフォンで必要十分じゃな。まずコンパクトカメラはいったいどういうカメラなのかな?」
コンパクトカメラとは
- 小型軽量で常時携帯できるカメラ
- 一般にはレンズ交換が出来ない
- 理屈で使うカメラではない
- 撮影技法を駆使して撮るカメラではない
M「え?これって、そのまんまスマホのカメラじゃないですか」
K「そう言われてみると、そのとおりじゃな(笑)つまりスマートフォンは従来のコンパクトカメラの役目を完全に果たしていると言う事じゃな」
M「なんだ、じゃあやっぱりコンパクトデジタルカメラは必要無いということですね」
K「ところがむーちゃん、スマートフォン全盛時代にあわせて、カメラメーカーもコンパクトデジタルカメラを進化させておるのじゃよ。」
スマートフォンとの差別化をはかるコンパクトデジタルカメラ
- イメージセンサー(撮像素子)サイズの大型化
- 高性能単焦点レンズ搭載
- 光学ズームレンズ搭載
- 一部のモデルはレンズ交換ができる
- レンズフードが装着できる
- JPEGだけでなくRAWファイル形式が記録できる
- マニュアル撮影ができる
- マニュアルフォーカスができる
- 電子ビューファインダーがついている
- バリアブル液晶パネルがついている
M「へぇ、ここまで来るとミラーレス一眼と変わらないじゃないですか(笑)」
K「確かに見方を変えると、コンパクトデジタルカメラが一眼カメラの性能に近づいて、小さなミラーレス一眼が出来上がってしまった感もあるのじゃ」
レンズ交換出来るコンパクトカメラはミラーレス一眼?
M「レンズ交換が出来るモデルは、本当に小型ミラーレス一眼カメラそのものですね」
K「そうじゃな(笑)最近は「一眼カメラ=レンズ交換できるカメラ」という中半誤った定義ができているので、レンズ交換が出来るモデルはコンパクトミラーレス一眼カメラと言えないこともないのじゃよ」
M「ますますカメラの分類が複雑になって来ますね(笑)」
K「レンズ交換出来るコンパクトデジタルカメラ?ミラーレス一眼カメラ?は、メーカごとに呼び名が異なり「レンズ交換式アドバンストカメラ」とか「プレミアムスモール一眼カメラ」とか呼ばれているのじゃ」
M「頭がこんがらがるので、聞かなかったことにしておきます(笑)」
ミラーレス一眼画質に迫るコンパクトカメラ
K「さらに最近はコンデジのイメージセンサー(撮像素子)サイズの大型化に伴い、フルサイズのイメージセンサーをもつコンパクトデジタルカメラも存在するのじゃよ」
M「へぇ、高そうですね。ところで、光学ズームレンズは、iPhoneのズーム機能とは違うの?」
K「スマートフォンのズームはデジタルズームと言って、撮影する画像の一部を引き延ばしているだけなのじゃ」
M「なんだ……だったら撮影後にAdobe Photoshop等の画像処理ソフトでも同じ事が出来ますね」
K「そのとおりじゃな。引き延ばすので、画質がぼけて劣化するのじゃ。それに対して光学ズームというのは、撮影前にレンズで被写体の大きさを調整するので画質が劣化しないのじゃよ」
M「なるほど……ところで、レンズフードが装着できるのは、そんなに利点になるの」
K「前にも、レンズフードの話をしたけど、レンズフードがないとゴーストやフレアが発生したり、画像のコントラストが弱くなるのじゃよ」
M「たしかに、スマートフォンの外部に取り付けるコンバージョンレンズは時々見かけるけど、フードを取り付けたのは見たことありませんね」
K「ケンケンはペットボトルの黒いキャップを加工して自作フードをiPhoneに取り付けているのじゃ」
M「そこまでしてレンズフードは必要なのですね(笑)」
K「ところで、JPEGだけでなくRAW形式が記録できると、現像処理を後で自分が好きなようにできるので便利じゃな」
M「じゃんけんの遅出しみたいな感じですね(笑)」
K「次に、マニュアルで絞り値やシャッター速度、フォーカスまでコントロールできると表現の幅も随分と豊かになるはずじゃよ」
M「うんうん、その上電子ファインダーやバリアブル液晶パネルまで付いたら、コンパクトなミラーレス一眼になってしまいますね」
コンパクトさで選ぶなら、ミラーレス一眼だってアリ
K「実際に、大型化したコンパクトデジタルカメラと小型化したミラーレス一眼を比べると、既に大きさが逆転している現象もおきているのじゃよ」
M「確かにLUMIXのカメラなんか、同じイメージセンサー(撮像素子)サイズでありながら、大型化したコンパクトデジタルカメラLX100の方が、小型化したミラーレス一眼のGM5より大きくなっていますね」
K「つまり、コンパクトだからとかポケットに入るからというだけで、コンパクトデジタルカメラとは言えなくなってきているのじゃよ。ファインダー付きミラーレス一眼でも、コンパクトカメラよりも小さいモノがたくさんあるのじゃ」
M「ということは、今現在は小型軽量で常時携帯できるカメラを選ぶなら、コンパクトデジタルカメラもミラーレス一眼も関係無いと言うことですね」
K「そうじゃな、となると他の決め手はレンズが交換できるかどうか、それと価格になってくるのじゃないだろうか」
M「なるほど、そういうことか……他にコンパクトデジタルカメラを選ぶ上で注意すべき点はありますか?」
コンパクトデジタルカメラあったら嬉しい機能
- 電源を入れて撮影が出来るまでの立ち上がり時間が短い
- 防塵・防滴機能
- バッテリー寿命が少しでも長い
- USBケーブルで充電可能
K「特に、電源を入れて撮影が出来るまでの立ち上がり時間がスマホより短いとありがたいのじゃ」
M「逆だと、待つのが面倒でスマホで撮影してしまいそうです(笑)」
K「USBケーブルで充電できると、外でもモバイルバッテリーで充電できるので更に便利じゃぞ」
M「はーい。今日は大変ためになるお話しでした」
むーちゃんが知ったコンパクトデジタルカメラの事情
- スマートフォンは既にコンパクトデジタルカメラである。
- 小型軽量で常時携帯できるカメラはスマートフォンが最適。
- コンパクトカメラはスマートフォンより高機能で表現の幅が広い。
- コンパクトデジタルカメラは高機能大型化しつつある。
- コンパクトさで選ぶのなら小型化したミラーレス一眼もお勧め。
- コンパクトカメラはスマートフォンにない機能に注目して選ぼう。
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- iPhone, コンパクトカメラ, コンパクトデジタルカメラ, スマートフォン, ミラーレス一眼