デジカメを買ってから気付いた7つの当たり前の事

 

ケンケン(以下K)「むーちゃん、デジカメを買って使い始めてからどれくらいになる?」

むーちゃん(以下M)「えーと、もうすぐ2年目ですけど、どうしてそんな事聞くの?」

K「今日はこれから初めてデジカメを買おうと思っている人達のために、むーちゃんのケースを例に取ってためになる話をしようと思っているのじゃよ」

M「えーー!私は生け贄ですか?(笑)あぁでも、日頃私たちの話を読んでくれてる人達のためになるなら喜んで恥をかきますけど……(笑)」

K「うんうん、良い心がけじゃな。そういう気持を持つ事が写真上達の近道へと繋がるのじゃ(笑)」

M「ほんまかいな(笑)」

正直スマホのカメラの方がお利口さんです

K「まずはデジカメを買って、意外だったことは?」

Mデジカメが思った以上に、おばかさんだったと言う事かな……」

K「いきなりむーちゃんの口から凄い言葉が出て来たのじゃ(笑)」

M何も考えずに撮るのなら、iPhoneのようなスマートフォンのカメラの方がお利口さんだと気付いたんです」

K「なるほど……むーちゃんに限らずデジカメを買う前は、大半の人は有名なメーカーや高いカメラを買えば、写真は上手く撮れるモノだと信じ込んでいるのじゃよ」

M「具体的におばかさんだと思った要因を、冷静に箇条書きしてみますね」

  1. デジカメは、何を撮ったら良いのわからない
  2. デジカメは、構図がわからない
  3. デジカメは、ピントをどこに合わせると良いのかわからない
  4. デジカメは、色がわからない
  5. デジカメは、被写体が動いているのか止まっているかわからない
  6. デジカメは、光がどちらから射してるのかわからない
  7. デジカメは、重くてじっとしてられない

K「なるほど、なるほど……どれもこれもごもっともじゃな(笑)

1. デジカメは、何を撮ったら良いのわからない

M「今考えたら当たり前過ぎて笑っちゃうんですけど、スマホからデジカメに乗り換えるときは真剣に期待していました」

K写真を撮ると言う事は、何かを見つけて時間と空間を切り取るという行為じゃからな。その何かを見つける事までデジカメがしてしまうと、もはやむーちゃんが写真を撮ったとは言えなくなるのじゃないかな?」

M「そう言われるとそうですね(笑)でも何を撮ったら良いのわからないままひたすら撮り続けているカメラもありますよ」

K「防犯カメラじゃろう?」

M「ピンポーン!」

2. デジカメは、構図がわからない

K「構図までデジカメがしてくれたら、逆に写真を撮ることがつまらなくなるだろう?」

M「露出とピントの自動化が当たり前になっても、構図のオートが無いのはそこなんですかね」

K「被写体を中央に捉えた瞬間にシャッターが切れる仕組みとか、水平や垂直にベースラインを揃えるあたりまでは、今後デジカメに採用されるかも知れないのじゃが」

M「縦位置や横位置を含めた構図までカメラが自動でやってくれることはないのかな……」

K構図をカメラが決める事は写真を撮る楽しみを奪うことじゃからな……ただしあくまで撮影者が決めた構図のアシストとして、水準器やグリッドやガイドラインとかの表示は既に取り入れられているのじゃ」

3. デジカメは、ピントをどこに合わせると良いのかわからない

M「言われたところにピントを合わせるのは得意なのに、指示しないとひたすら真ん中でピント合わせしますよね」

K「最近はオートで動く被写体にピントを合わせ続けてくれるカメラも多くなって来ておるのじゃ」

M「でもそれも指示しないと出来ないでしょう?」

K「むーちゃん!そんなに悩まなくても、写真を見てくれる人に一番見て欲しい所をピントを合わせる位置にすれば良いだけのことじゃよ」

4. デジカメは、色が見えていない

M「これが一番意外だったかも!デジカメは実は白黒でしか見えないないんですよね?」

K「そのとおりじゃよ。ここでは難しい説明は抜きで簡単に言ってしまえば、撮影後にある程度想像で色を復元しているのじゃよ」

M「そんなんで良いんですか?(笑)」

K「良いも悪いも今の技術ではそれが一番合理的なのじゃ。想像だからメーカーごとに色に違いが出たりするのじゃよ」

M「でも一番の弊害は、色がわからないので露出に誤差が出るんでしたよね?」

K「そうそう!色がわからないと言うことは色ごとの反射率がわからないので、すべて反射率18%と言う事にして露出を出しているのじゃ」

M「そのために露出補正が必要なんですね」

5. デジカメは、被写体が動いているのか止まっているかわからない

K「実はむーちゃん、最新のデジカメは完全オートで撮った場合には、被写体の動きを察知してブレないようにシャッター速度を調整してくれるのじゃ」

M「あ!それ知っていました。でも通常は自分で被写体がブレないシャッター速度を指示してあげないといけませんよね」

K「そういうことじゃな、普通はそうやって撮るのじゃよ」

6. デジカメは、光がどちらから射してるのかわからない

M「これも意外でしたね、デジカメは順光とか逆光とかわからないんですよね。そのくせ内蔵フラッシュは頼みもしないのに飛び出てきて光るんです」

K「今までの話でわかったとおり、デジカメは色とか光とかわからないのじゃよ。レンズから入ってきた光が全体的に明るいか暗い位しかわからないのじゃ」

M「そうそう、意外とおばかさんの割には価格が高いんです(笑)そして、最後の極めつけ!」

7. デジカメは、重くてじっとしてられない

K「確かにスマホの何倍もの重さじゃからな。ブレないようにしっかりと支えてあげるべきじゃな」

M「まあ、いざとなれば手ぶれ補正機能がありますけどね……」

K「デジカメの手ぶれ補正機能も限界があるので、それ以上の時は三脚で固定して撮るべきじゃな。そのためにも自分のカメラやレンズの手ブレ補正機能の限界値を知って置いた方がいいのじゃよ」

むーちゃんが悟ったスマホとデジカメの違い

  • スマホのカメラはシャッターボタンを押すだけで写るように設計されている。
  • デジカメは撮影者の意図を受けて、意図通りに写るように設計されている。
  • 全てをお任せでやってくれることが、高級なカメラの証だと勘違いしていました。
  • デジカメは写真を撮る喜びを奪わない範囲内で自動化しています。
  • 全ての判断は撮影者が決めてカメラに指示をしてやるのが基本です。
  • デジカメは自分の意図を伝えられる人が使うカメラです。