むーちゃん(以下M)「私のデジイチには小さな内蔵フラッシュが付いてるので、暗くてそれを使わないと写らない時にはに使うんですけど……」
ケンケン(以下K)「大半のデジカメは内蔵フラッシュが付いておるのう。今は高級デジタル一眼にも内蔵フラッシュが付いておる」
M「付いているのは良いんだけど、いざ使って見ると影が出来たり、フラッシュの光が反射したり、なんだか上手く撮れませんね」
K「内蔵フラッシュの光量は弱いといえども、カメラ本体から発光するので、被写体の直ぐ後に強い影ができたり、フラッシュの光そのものが反射して写り込んでしまうこともあるのじゃよ」
M「そういうのって、撮ってからじゃないと分からないの?」
K「いずれもほんの一瞬で作り出すフラッシュの光によるいたずらだからな……でも、撮影前のちょっとした注意で影も反射も消す方法があるのじゃ」
M「じゃあ、早く教えてよ」
内蔵フラッシュで出る、被写体の直ぐ後の影を出なくする方法
K「任せなさい!!まずは内蔵フラッシュを使うと、被写体の直ぐ後に出る強く濃い影を消す方法からじゃ」
M「なんだか、難しそうだな……」
K「簡単じゃぞ!壁から被写体を離せば良いのじゃ」
M「ええ!!それだけ? で、影は出なくなるの?」
K「当たり前じゃ!人物でも物でも、被写体の直ぐ後に壁があるから影絵のように影が出るのじゃ」
M「そう言われればそうだけど……」
K「壁を取り除くか、被写体を壁から離せば影は出ないのである!!その際、壁を取り除くよりも、被写体を壁から話す方が簡単じゃろう?」
M「それは分かったけど、どれくらい壁から離せばいいの?」
K「内蔵フラッシュ位の発光量だと、1.5m位離れれば大丈夫じゃろう」
ディフューザーは使えるのか?
M「なるほど……一応メモしておきます。ところで、内蔵フラッシュに取り付ける影を弱くするディフューザーをいくつか見たことがありますが、あれで影は消せませんか?」
K「影をほんの少しだけ弱くする事は出来るだろうけど、完全に消すことは無理じゃな」
M「何だ……そうなのか……」
K「そんな物を買って取り付ける手間暇があるのなら、白いレジ袋を紙風船の様に軽く膨らませて内蔵フラッシュにかぶせた方が効果があるのじゃ」
M「ええそうなの?」
K「ディフューザーは発光面が大きいほど効果があると覚えておくと良いぞ」
M「分かりました、次に内蔵フラッシュの写り込みの反射を消すには、どうしたら良いの?」
内蔵フラッシュの光が反射して写り込むのをなくす方法
K「内蔵フラッシュの光が反射して写り込むと、見苦しい他に、露出アンダー(不足)で被写体が暗く写る事が多かっただろう?」
M「はい、カメ吉も眩しくて暗く写るんですか?」
K「そうじゃな、太陽に向かって撮る逆光状態と同じで、反射した内蔵フラッシュの光が写り込んで逆光状態になるじゃよ」
M「なるほどそうだったのか……それも無くす方法があるの?」
K「まずは、反射しそうな物が画面の中にあるか確かめてから撮ることじゃな」
M「反射しそうな物……鏡とか、ガラスとか?」
K「そうじゃな、他にも金属やテーブルやピアノや額縁など、光沢のある物は写真では全部反射するのじゃ」
M「ええ、そんな……」
K「撮る前に反射が予測できなければ、試し撮りで、反射したものが画面内にないかチェックすればよいのじゃよ」
M「その試し撮りで、フラッシュ光が反射してたら?」
K「カメラの角度を変えてみるのじゃ」
M「なるほど……」
K「光は、進入する角度と反射する角度が同じという性質を持つんだよ。真正面(0度)から内蔵フラッシュの光を進入させるから、そのまま0度で跳ね返ってくるのじゃ」
M「そう言われてみると、その通りだね」
K「デジカメの角度を少しずつ変えていけば反射光は弱まり、更に角度を変えればやがて画面から消えていくのじゃ」
M「なるほど!これで今度から自信を持って積極的に内蔵フラッシュが使えそうです!」
K「よかったのう(笑)」
むーちゃんの上達のポイント
- 内蔵フラッシュを使うと、被写体の直ぐ後に強い影ができることがある。
- 影を消すのは簡単で、被写体を壁から1.5m以上離せば良い。
- 白いレジ袋を内蔵フラッシュにかぶせても、影は弱まる。
- 内蔵フラッシュを使うと、フラッシュ光が反射して露出アンダーに写る事がある。
- 撮る前にフラッシュ光の反射が予測できなければ、試し撮りしてみる。
- フラッシュ光が反射していたら、カメラの角度を少しずつ変えてみる。