むーちゃん(以下M)「ストロボ・フラッシュ・スピードライトって、それぞれ何が違うの?」
ケンケン(以下K)「呼び名が異なるだけじゃよ(笑)」
M「え?ということは、中身は全部同じものなの?」
K「そうじゃな。フィルム時代はストロボと呼ばれることが多くて、時代と共にフラッシュと呼ばれることが多くなってきて……」
M「最近は、最近またストロボと呼ばれてませんか?」
K「そうじゃな、「ストロビスト」なんて言葉も流行ってるよね」
M「うんうん、最近よく見かけますね」
K「David Hobbyというアメリカ人写真家がつくった造語らしいが、瞬く間に世界に広まったそうじゃ」
M「Strobe+istでストロビストってことか……」
K「でも、ひとつ気になるのがアメリカ人がストロボという表現をした事じゃな。実はアメリカではストロボというのは商品名でストロボライトの事を指すのじゃ」
M「ストロボライトって、ひょっとして飛行機の翼の端や高層ビルの屋上でぴかぴか閃光してるライトですか?」
K「そのとおりじゃ。撮影用のストロボは、英語ではストロボでもフラッシュでもなく「エレクトロニック・フラッシュ」と呼ぶそうじゃ」
M「へぇ~フラッシュでもダメなんですね」
K「フラッシュは懐中電灯を指すらしいのじゃよ」
M「うーーーん、ややこしいですね(笑)じゃあ、スピードライトっては?」
K「スピードライトというのは、クリップオンストロボの事じゃよ」
M「クリップオンストロボって、カメ吉の頭に乗せて使うアレですね」
K「そうじゃ、よほどのコンパクトカメラでない限り、ホットシューというクリップオンストロボを取り付ける部分がカメラの頭に付いているはずじゃ」
M「え?え?ホットシュー?……なんだか凄く美味しそうな名前ですけど……カスタードクリームが入ってそうでお腹が空いてきます(笑)」
K「…… …… それにしても、クリップオンの時はクリップオンフラッシュとは言わないから、写真用語は本当に不思議じゃのう」
M「結局、日本ではストロボでもフラッシュでもスピードライトでも好きに呼んで良いと言うことですね(笑)」
K「まあ、意味が通じないことにはならないじゃろうな」
ストロボ・フラッシュ・スピードライトNGシーン
M「ところで、前に三脚やフラッシュが禁止されている話を聞いたけど、フラッシュはどんな所で禁止されているの?」
K「フラッシュはとても眩しくて、まともに閃光を見るとしばらく目が眩んでしまうのじゃ。だから注意深く使わないと大変な事になるのじゃ」
M「そう言われると、怖くて使えないです……」
K「まず、赤ちゃんは網膜が安定していないので近くでフラッシュを使ってはダメじゃな」
M「ああそうか……赤ちゃんを撮る時はもちろんだけど、近くでフラッシュを使うのも眩しいので良くないですね」
K「そのとおりじゃよ、動物も閃光に驚いて暴れるときがあるのでダメじゃな。フラッシュの閃光で驚いて、競馬場の馬や猿回しの猿が暴れたと言う話を聞いたことがあるのじゃ」
M「それで、水族館や動物園は「フラッシュ撮影禁止」になっているのか……」
K「眩しいのは、動物だけじゃなく人間も同じじゃからな。昼夜に関わらず乗り物に向けて発光するのは危険じゃな」
M「確かに電車や車の運転手は目が眩むと危ないですね」
K「電車や車だけではなく、自転車や一輪車に向けての発光も危険じゃな」
M「大道芸人に向けてもダメですね(笑)ストロボの閃光で目が眩んでバランス失いそうです」
K「それを考えると、スポーツ観戦の時もフラッシュを使わない方がいいね。第一フラッシュ光らせても、被写体まで遠すぎて光は届かないじゃろう(笑)」
M「バッテリーの無駄使いですね」
K「ところで、美術館や博物館は撮影自体が禁止の所が多いけど、中には撮影OKでもフラッシュ撮影だけ禁止というところもあるので注意が必要じゃよ」
M「撮影はOKなのに?なんでだろう?」
K「フラッシュの光による展示物の劣化を避けるためじゃそうじゃ」
M「なるほど、そういうことなのか……いろいろ勉強になりました」
むーちゃんの写真上達のポイント
- 日本では、ストロボでもフラッシュでもスピードライトでも好きに呼んで良い。
- 英語では「エレクトロニック・フラッシュ」と呼ぼう。
- フラッシュ・ストロボはTPOをわきまえて使おう。
- 赤ちゃんのフラッシュ撮影は避けた方が安全。
- フラッシュで動物を驚かさない。
- 乗り物向けてフラッシュは危険。
- スポーツ観戦の時にフラッシュを使っても光は届かない。