むーちゃん(以下M)「ケンケンは写真どれくらいやってるの?」
ケンケン(以下K)「初めてカメラを手にしたのは小学5年生の時かな……父親が使っていたOLYMPUS PENというカメラをもらったんだよね」
M「ええ!!!OLYMPUS PENってそんな昔からあったんですか?」
K「そうだよ。と言っても、当時のOLYMPUS PENはハーフサイズのフィルムカメラだけどね。まだカラーフィルムもなかった時代じゃよ」
M「なんだ、名前は同じでも今のデジカメとは違うんですね(笑)」
K「本格的に写真の勉強を始めたのは、大学の写真学科に入ってからかな……だからかれこれ30年以上になるかな」
写真の面白さとは?
M「へぇ~そんなに……写真をほとんど一生やってて飽きない程の面白さってなんですか?」
K「ケンケンは絵は描けないけど、絵と同じで自分の内面を表現する面白さじゃないかな」
M「カメラを手に入れられなかったら、絵を描いてましたか?」
K「それは難しい質問だな……写真と絵は似てるようで違うし、違うようで似てるしな~」
M「どっちですか?(笑)」
K「ほら、英語でもPictureといえば写真も絵も両方さすし、その反面PhotoとPaint,Drawingのように写真と絵を別けた単語もあるしな」
M「親戚といったところでしょうか?」
写真と絵の違い
K「よし!じゃあこの際、写真と絵の違いをはっきりさせておこうか。そうすれば写真特有の面白さが見えて来ると思うんだよね」
M「賛成!賛成!」
K「まず一番大きな違いは、写真は撮影中にカメラの前に存在するモノしか写す事が出来ないよね」
M「言われてみたらそうですね。絵だと記憶でも空想でも頭の中のイメージでいつでもどこでも自由に描けますね」
K「絵は便利じゃな。白い台紙の上に頭の中のイメージをドンドン自由に描き加えていく事が出来る」
M「絵は自由そのものですね」
K「写真は、逆にレンズの画角で被写体を切り取って構図をつくっていく感じだね。だから「写真は引き算」と良く言われるのだよ」
M「じゃあ、「絵は足し算」と言われるのですか?」
K「よくわからんが、そう言うことにしておこう(笑)」
M「他にもありますか?」
K「これも大きな違いだけど、写真は必要な量の光がなければ写らないな。暗闇では写真は撮れないのじゃよ」
M「そうか……絵は夜でも昼の絵が描けますね」
K「光が無くてもあったように描くことができるし、便利じゃな」
M「真冬に真夏の絵も描けますね」
K「絵は背景を含めて、何でも自由に創り上げることができるからな」
M「じゃあ、絵の勝ちってことですか?」
K「いやいやそうとは言えんぞ。逆に事実の通りに正確な絵が欲しいときはどうかな?」
M「あぁそうか。駅前の通勤ラッシュのような状況を表すのは絵より写真の方が得意ですね」
写真は事実のとおりに写すことも、自分のイメージに合わせて写すこともできる
K「それだけではないぞ。写真は事実のとおりに写すことも、設定を変えることで自分のイメージに合わせて写すことも両方出来るのだよ」
M「え!それって便利じゃない?でも、設定を変えることで自分のイメージに合わせて写すってどういうことなの?」
K「それがいつもケンケンが言ってる、ずばり!自分の感動をカメラに伝えると言う事なんだよ」
M「具体的にどんな設定があるの?」
K「少し例を上げてみると、レンズを替えるだけでも遠近感を誇張したり遠くのモノを引き寄せたり出来るし、絞りをコントロールして主張したくないモノをぼかしたり、シャッター速度をコントロールしてブラして動きを表現したり動いているモノを止めて見せたり、ホワイトバランスを調整して色調をかえたりとか……」
M「あのぅ~(笑)もういいです」
K「光だって暗ければストロボを使ったり、1からスタジオでライティングをつくることも出来るし……」
M「ZZZZZZ」
ケンケン直伝!上達のためのアドバイス
- 写真は一生続けても飽きない面白さ。
- 写真は、撮影中にカメラの前に存在するものしか写せない。
- 絵は、記憶でも空想でも頭の中のイメージをいつでも自由に描ける。
- 写真は引き算・絵は足し算
- 写真は、必要な量の光がなければ写らない。
- 絵は、光が無くてもあったように描くことができる。
- 写真は、事実のとおりに写すことも、イメージに合わせて写すことも両方できる。
- 設定を変えることで自分のイメージに合わせて写すことは、すなわち自分の感動をカメラに伝えること。