むーちゃん(以下M)「前に教えてもらったデジカメ選びのアドバイスだけど、おかげで凄く感謝されました」
ケンケン(以下K)「それはよかったのじゃ。カメラ選びは彼氏選びよりも簡単じゃろう?」
M「ところがケンケン、中には2台目のデジカメ選びの相談をしてくる人も出て来ました」
K「ほうほう、既に1台目のカメラはを持っていると言う事じゃな」
M「そうです。コンパクトデジタルカメラか入門機を持ってる人達なんです」
K「よかろう……では今日は2台目のデジカメ選びについて教えてあげよう」
M「レンズも含めて一眼レフカメラの選び方について知りたいです」
カメラボディよりもレンズを優先
K「だったら、まずは予算のバランスはボディよりもレンズを優先して決めるとよいのじゃ」
M「ええ、そうなの?」
K「驚いたかもしれんが、ボディの使い勝手の悪さは腕でカバーできるが、レンズの描写力は自分の腕ではどうにもならないからのう」
M「そう言われてみると確かにそうですね。レンズの描写力は設計段階で決まると聞いたことがあります」
K「それに、ボディは数年で陳腐化するからのう。レンズは陳腐化しにくいので、カビに注意して使えば長年性能を維持できるのじゃよ」
M「なるほど……でも、レンズが良くてもボディがお粗末では、まともな写真が撮れないのでは?」
K「安心しなされ。カメラボディは使い勝手や耐久性の優劣はあっても、画質の差はレンズほどないのじゃよ」
M「ということは、メーカーとセンサーサイズが同じなら、高級機も廉価版の機種も画質にはあまり差がないということ?」
K「そういうことじゃな。昔からオーディオの世界でも、「入口と出口にお金をかけろ」と言われておるのじゃ」
M「ん?どういうこと?」
K「アナログオーディオならレコード針(入口)とスピーカー(出口)と言う事じゃ」
M「なるほど、カメラに例えると……確かに入口はレンズになりますね」
K「最悪なのはボディに予算を割きすぎて、お粗末なレンズしか買えなくなる事じゃな。これではせっかく買ったボディも、性能を発揮できずに宝の持ち腐れ状態になるのじゃ」
画素数の多さでデジカメを選ぶと損をする
M「そう言う事なんですね……他には?」
K「画素数の多さでカメラを選ぶと失敗する事もあるのじゃ。同じセンサーサイズで比較するなら、むしろ画素数が少ない方が画質が良いのじゃよ」
M「ええ!それって本当なの?」
K「本当じゃよ。それが証拠にNikonやCanonのフラッグシップ機(最高級機)の画総数をみてごらん。どちらも35mmフルサイズのセンサーを持つカメラなのに、APS-Cやマイクロフォーザーズと同じ位の画素数に抑えてあるじゃろう」
M「ああ!本当だ。APS-Cやマイクロフォーザーズのセンサーサイズって、面積が35mmフルサイズの半分以下ですよね?」
K「そうじゃよ。画素数の多いほど良いデジカメと言われたのは過去の神話じゃよ。デジカメ黎明期は、メーカ各社が小さなセンサーでどこまで画素数を出せるか競っていたからのう」
M「どこまで写真を引き延ばせるとか、よく言われてましたよね」
K「むしろ今はどの機種も必要十分な画素数があるんじゃよ。画素数を上げすぎてダイナミックレンジ(階調)や高感度特性を犠牲にしているほどじゃ」
M「だから、ケンケンは画素数が少ない方が画質が良いと言ったのね」
K「そうじゃな。画素数を抑えると、1ピクセル当たりの面積が増すので取り込める光の量が増すのじゃ。その結果、ダイナミックレンジ(階調)や高感度特性が良くなるのじゃよ」
M「なるほど、それで画素数の少ないカメラの方が総合的な画質が良いと言う事なんですね」
K「そうじゃな。無駄に画素数を上げすぎると、今度はレンズも高画素に対応した高解像度が必要になってくるからのう。さて、そのほかにも2台目のデジカメ選びの注意点があるので書きだしてみよう」
2台目のデジカメ選びのために
- ファインダーの視野角とアイポイント
- ライブビューの性能
- 高感度特性の性能
- 暗いところでのAF性能
M「ふむふむ……大体わかるんだけど、一番上のファインダーの視野角とアイポイントというのは?」
K「これは、特にメガネを掛けている人にはこだわって欲しいところじゃよ。ファインダーの中心から目がずれたり離れたりしたときに、ケラレ(角が黒くなり像が見えなくなる)が出ないようにするためじゃ」
M「なるほどです。他の3つは、確かに機種ごとに性能の差がありそうですね」
K「そうじゃな。これ以外の機能は、自分が使うアテがなければ無視して選んで良いじゃろう」
M「確かにいくら良い動画機能が付いていても、使わない人には必要無いですね」
K「手ぶれ補正機能も、必要無い人には重くなるだけじゃな」
むーちゃんの2台目デジカメ選びのポイント
- カメラボディよりもレンズを優先する。
- 撮影技術でレンズの描写力を上げるのは限界がある。
- カメラボディの性能は数年で陳腐化する。
- 画素数が少ない方が総合的な画質が良い。
- メガネ使用の人はファインダーの性能にこだわろう。
- 自分が使うアテの無い機能は無視する。