写真のセンス

 

ケンケン(以下K)「写真なんて、ピッと感じたら、ガバッと寄って、バシバシ撮れ!

むーちゃん(以下M)「どうしたの?急に(笑)」

K「80年代にMINOLTA一眼レフのテレビCMで流れた、あの有名な篠山紀信先生の名言じゃよ」

M「へぇ~どういう意味なの?」

K「ケンケンはちょうどその頃、大学の写真学科で写真を本格的に学び始めた頃だったが、その意味がさっぱり分からなかったのじゃよ」

M「それで今は分かったの?」

K「この歳になって、ようやくその意味がわかってきたような気がするのじゃ」

M「どういう事?」

K「早い話、センスの良い写真を撮るコツということじゃな」

M「そんな良い話だったんですね」

K写真のセンスは、カメラの操作、技術を勉強しても、それに伴い上達するものではないのじゃ。観察力やモノの見方で上達する感性の部分じゃからな」

M「えーーー!じゃあどういう勉強をしたらセンスは身につくの?」

K技術的な方法論よりも、被写体の見方、見せ方を勉強するのじゃよ。まずは物事をよく見て、本質を捉える習慣を身につける事じゃな」

M「そんな難しいこと言われてもわかりませーーーん(笑)」

K「そう言うと思ったわい!まずはセンスを磨く3つのトレーニングからじゃ」

センスを磨く3つのトレーニング

  1. 「何をどう撮る」のか考えて丁寧に撮る ー 勢いに任せて適当に撮らないこと
  2. 画面の中心以外もきちんと見る ー 特に四隅に注意して撮る
  3. カメラの操作に戸惑わない ー 写真の構成要素に集中する

M「これだと、少しわかる気がします。写真を撮る習慣を正す感じですね」

「何をどう撮る」のか考えて丁寧に撮る ー 勢いに任せて適当に撮らないこと

Kまずは写真は考えながら撮る事じゃな。勢いに任せて撮っても、たまに予想外に良い写真が撮れたりもするが……それはあくまでも偶然なのじゃ」

M「確かに、わぁー綺麗!!!のノリで撮った写真は、後で見ても綺麗さが伝わって来ない写真が多いですね。たまにカメ吉の気まぐれで、おお!!!っというのが撮れますが、また同じ写真は撮れません」

K「そうならないためにも、これからは「何をどう撮る」のか、考えながら撮る習慣をつけるのじゃ」

M「はーい、わかりました」

画面の中心以外もきちんと見る ー 特に四隅に注意して撮る

K「写真を見て、初心者が撮ったものかどうか一番わかりやすいのがコレだな!」

M「ええ?どういうこと?」

K「中途半端な大きさで撮りたいモノがど真ん中にあって、その周辺、特に四隅には関係無いものがゴジャゴジャと写っておる」

M「それって、ひょっとして「日の丸構図」というヤツですか?」

K「そうじゃな……「日の丸構図」自体は悪い構図ではないが、とりあえず何でもかんでも無意識に「日の丸構図」になっているのは芸がないのじゃな」

M「どきっ!それって私の事ですか?」

K「むーちゃんの事とは言っとらんぞ(笑)」

カメラの操作に戸惑わない ー 写真の構成要素に集中する

M「これって、構図のことですか?」

K「そうじゃな……写真の構成要素に集中してどう配置するか考えている時は、カメラの操作に戸惑っている暇はないのじゃ」

M「ええ~そんな事言われても、初心者には無理です……」

K「そういう時は思い切って、カメラの操作が最低限で済むスマホのカメラで練習してみてはどうかな?」

M「ああ!それなら私にもできます」

K「まさか、いつまでもスマホのカメラで撮るわけにはいかないので、ある程度上達したらちゃんとデジカメで撮るのじゃ。その時も最初のうちは「オート」か「Pモード」で練習するとよいな」

M「それだったら、構図の配置に集中できますね」

むーちゃんの上達のポイント

  • 写真なんて、ピッと感じたら、ガバッと寄って、バシバシ撮れ!
  • 写真のセンスは、カメラの操作・技術を勉強しても、それに伴い上達するものではない。
  • 写真のセンスは、観察力やモノの見方で上達する感性の部分である。
  • 技術的な方法論よりも、被写体の見方、見せ方を勉強しよう。
  • 「何をどう撮る」のか考えて丁寧に撮る ー 勢いに任せて適当に撮らないこと。
  • 画面の中心以外もきちんと見る ー 特に四隅に注意して撮る。
  • カメラの操作に戸惑わない ー 写真の構成要素に集中する。