むーちゃん(以下M)「私のズームレンズは、マクロ機能の切り替えスイッチでクローズアップ撮影が出来るみたいなんだけど、ズームは広角側と望遠側、どっちで撮ったらいいの?」

ケンケン(以下K)「それは便利じゃな。コンデジやデジイチのレンズはマクロ機能付きというのがあって、ダイヤルやボタンを切り替えることでクローズアップ撮影が出来るのじゃ」

M「そうそう、私のカメラにもその機能が付いてるんだけど、未だ使った事が無くて……」

Kマクロ機能のスイッチを入れることで、レンズ先端から被写体までの最短撮影距離が短くなるのじゃよ。その結果、被写体をより大きく写すことが出来るようになるということじゃ」

M「なんだか、魔法のようなスイッチですね(笑)」

ワーキングワーキングディスタンス

Kレンズ先端から被写体までの距離は「ワーキングディスタンス」と言って、広角側だと1cmまで近寄って撮れるレンズもあるのじゃが……」

M「ええーーーそんなに近寄ったら、ちょっと動いた拍子にレンズの表面が被写体に当たっちゃいますね」

K「それに加えて、レンズ自体が影になって撮影もしにくいはずじゃ」

M「どうすれば良いの?」

K「そういう時はズームを望遠側にするか、フォーカスを最短距離から無限大側に回しながら「ワーキングディスタンス」を調整するのじゃ」

M「その「ワーキングディスタンス」というのは、どれくらいの距離がいいの?」

K「初心者だと30cm位が楽じゃないかな?被写体から30cm位離れて大きく撮るとなると、おのずとズームは望遠側になってしまうはずじゃな」

M「と言う事は、クローズアップ撮影する時はズームは望遠側で撮った方が良いのか……」

K「それが、そうとも限らないのじゃよ……」

M「え?そうなの?」

K「それぞれの、長所と短所を整理してみよう」

ズームの広角側でクローズアップ撮影すると

  • ブレが目立たないので撮りやすい反面、被写体の形が歪んでしまう欠点がある。
  • レンズ先端から被写体までの距離(ワーキングディスタンス)が短すぎて撮影しにくい。

ズームの望遠側でクローズアップ撮影すると

  • 被写体の形を歪めずに正確に写せる反面、ピントが浅く又、ブレやすい欠点がある。
  • レンズ先端から被写体までの距離(ワーキングディスタンス)がとりやすく撮影しやすい。

M「うーーーん、どちらも一長一短ありますね」

K「何を撮るかにもよるけど、小さな物を正確に記録するなら、ズームは望遠側で慎重に撮影するのがベストではないかな。もし、余裕があるなら望遠側と広角側の両方撮っておくのも良いじゃろう」

M「分かりました。ズームレンズでクローズアップ撮影する時は、望遠側で慎重に撮影するようにします。でも、たまには広角側でワザと形を歪ませた面白い写真も撮って見たいです」

K「それは良いアイディアじゃな、ケンケンも大賛成じゃ!(笑)」

M「うんうん、広角側で撮りたいのは、ケンケンの顔なんだけどね(笑)」

K「………」

むーちゃんの上達のポイント

  • 自分のカメラやレンズにマクロ機能が付いていないか調べて見よう。
  • 「ワーキングディスタンス」とは、レンズ先端から被写体までの距離。
  • ズームやピント位置をずらしながら「ワーキングディスタンス」を調整してみよう。
  • 被写体を正確に記録するなら、ズームは望遠側で慎重に撮影するのがベスト。
  • たまには、広角側でワザと形を歪ませた面白い写真も撮ってみよう。