むーちゃん(以下M)「ケンケン!この前、イメージセンサーにホコリが付着しにくい取り扱い方を教えてくれると言ったでしょう?」
ケンケン(以下K)「そうじゃったな。すっかり、忘れておったのじゃ」
M「今日はその話でお願いします(ペコリ)。第一イメージセンサーって、カメラボディの内部でしょう?どうしてカメラの中までホコリが付着するの?」
K「実は、イメージセンサーにホコリが付着する原因は大きく分けて2つあるのじゃよ」
イメージセンサー(撮像素子)にホコリが付く原因
- レンズ交換時に、外部からホコリが侵入してイメージセンサーに付着する。
- 振動が原因で、ホコリが浮遊して静電気でイメージセンサーに付着する。
M「ああそうか……レンズ交換時はホコリにとっては最大の進入チャンスですね(笑)」
K「そうじゃやな、だから取扱説明書に「レンズ交換はゴミやホコリの少ない場所でしてください」とちゃんと書いてあるのじゃよ。ついでに、レンズ交換時の注意点も教えてあげよう」
レンズ交換時にホコリの進入を避けるためのポイント
- ゴミやホコリが多い時はレンズ交換を控える。
- 可能ならば、風を避けるために屋内や車内で交換する。
- 直射日光を避けて風を背にする。
- カメラバッグの上で、必ずしゃがみ込むか座って行う。
- レンズ交換は、カメラボディの開口部を下に向けて行う。
M「なるほどなるほど……しゃがむとホコリが入らないの?」
K「これは、万が一レンズを落としてもダメージを少なくするためじゃよ。立った高さからならまずいけど、しゃがんだ高さからカメラバッグの上に落としてもレンズが壊れることはまずないじゃろう?」
M「ケンケン頭良い!」
K「実は、この事はケンケンがアシスタント時代に師匠様からうるさいほど言われて覚えた事なのじゃよ。取り扱い説明書にもこの事は書いてないから、覚えておくと良いのじゃ」
M「は~い、良いことを聞きました。ところで、ホコリの付く2番目の原因が良くわからないんだけど……」
カメラの内部は既にホコリだらけ?
K「カメラの内部には、レンズ交換時に進入したホコリや、メカダストと呼ばれる使っているうちに出てくる小さな金属粉などが留まっているのじゃよ」
M「でもそれは、この前聞いた「ホコリ除去機構」というもので、ある程度取り除けるんでしょう?」
K「「ホコリ除去機構」でできるのはセンサークリーニングじゃよ。イメージセンサー(撮像素子)上に付着したホコリを振るい落とすだけなのじゃ」
M「掃除機見たいにホコリを吸い取るんじゃないのか……」
K「そうなのじゃ。だから、振るい落とされたホコリはカメラ内部に留まったままなのじゃよ」
M「それが、振動で舞い上がって又イメージセンサーに付着するのか……」
K「そういう事なのじゃよ。だからカメラやレンズにはできるだけ振動を与えない方が良いのじゃ」
M「そんな事言っても、カメラは飾っておくモノじゃないから振動を与えないのは無理でしょう?(笑)」
K「実はむーちゃん、問題になる振動というのは大半が機材の移動中に起きているのじゃよ。その問題になる振動を避けるポイントを書き出してあげよう」
振動を極力避ける機材(カメラとレンズ)の運搬方法
- カートタイプのケースに機材を入れての移動はNG。
- リュックタイプのカメラバックで背負うのがベスト。
- ショルダータイプのカメラバックは肩紐を短めにする。
- 電車やバスの移動では、網棚に置かずにバックごと膝の上に抱え込む。
- 車での移動は、トランクに入れずにシートの上に置くか膝の上に置く。
- カメラバックに入れる前に、ボディとレンズごとにそれぞれチャック付きのポリ袋に入れる。
M「なるほど、問題の振動とはこういう事だったのか……」
K「意外とみんな無意識に問題になる振動を発生させていたのじゃよ。カートで機材をゴロゴロ運ぶのは特に良くないのじゃ」
M「そう考えると、リュックタイプのカメラバックを背負のが一番細かい振動が防げそうですね」
K「両手も使えるので便利じゃな」
M「一番最後の、ボディとレンズごとにそれぞれチャック付きのポリ袋に入れるは名案ですね」
K「それぞれ単体でホコリの進入も防げるし、予期せぬ事故でカメラバッグが水に濡れた時も機材が濡れずにすむのじゃ」
M「良いこと思いつきました。チャック付きのポリ袋の中にシリカゲル入れておけば良いんじゃない?」
K「さすがむーちゃん!そうすれば前にカビを防ぐ裏技で話したとおりの防湿袋ににもなるのじゃ」
M「そうすれば、防湿庫のない長旅の撮影でもカビから機材を守れて安心です!」
K「今日のむーちゃんは積極的じゃのう(笑)」
むーちゃんのイメージセンサーにホコリを付着させないポイント
- イメージセンサー(撮像素子)にホコリが付く原因を意識する。
- レンズ交換はホコリを避けて慎重に交換する。
- レンズ交換はしゃがんですると、レンズを落としても壊れにくい。
- カートタイプでの機材移動は極力避ける。
- 乗り物移動では、機材を膝の上に置くと安心。
- 機材ごとに、それぞれチャック付きのポリ袋に入れる。
- ポリ袋にシリカゲル入れておけばカビ予防もできる。