露出トライアングル(露出三角形)
ケンケン(以下K)「むーちゃんは「露出トライアングル(露出三角形)」って聞いたことあるかな?」
むーちゃん(以下M)「はい、確か「絞り値(F値)」と「シャッタースピード(シャッター速度)」と「ISO感度」で作った三角形ですよね」
K「そのとおりじゃ、良く覚えていたね。露出を決める3要素の相関関係を三角形で表したものじゃな」
M「そうでしたね。この「絞り値(F値)」と「シャッタースピード(シャッター速度)」と「ISO感度」の3つの組み合わせで露出が決まるんでしたね」
K「そうじゃな。無数にある3要素の組み合わせ次第で、それぞれ写真の出来が違ってくるのじゃ」
M「そこが写真の表現力で面白い所ですね」
K「ところで、普通撮影する時は、三要素のどれか一つの要素を選んで、他はオートで撮る事が多いじゃろう」
M「というと……「絞り優先オート」とか「シャッタースピード優先オート」と言う事ですか?でも「ISO感度優先オート」なんてありましたっけ?」
意外と使われていない「オートISO」
K「実は今日の話は、その「オートISO」の話なのじゃよ」
M「え!一応あるんですね、ISO感度のオートって(笑)」
K「コンパクトカメラやiPhone等には随分前から付いておったが、最近は一眼レフカメラにもついておるのじゃよ」
M「へぇ~、知らなかったなぁ。ISO感度って最初に固定したままか、その都度マニュアルで変更するものだと思っていました」
K「実は、むーちゃんの様にISO感度にオートが付いている事を知らない人は意外と多いのじゃよ。知っていてもその利点に気づかないまま使って無いことが多いのじゃ」
M「それはもったいないので、私は使ってみたいな……その利点というのを教えてもらえますか?」
「ISO感度オート設定機能」の利点
- 初心者には判断の難しいISO感度(カメラが感じる明るさの度合い)を適正に選んでくれる。
- 暗くなると自動的にISO感度を上げて、明るくなるとまた自動で戻してくれる。
- 設定を戻し忘れることがない。(高感度のまま撮影し続けて余分なノイズが入る心配もなし)
- 「手ブレ」を防いでくれる。(暗くなると自動的にISO感度を上げてシャッター速度の低下を防いでくれる)
- 周りの明るさの変化に左右されず、撮影に集中できる。(頻繁に光の当たり方が変わる被写体には特に便利)
K「基本ざっとこんなモノじゃが、カメラによっては更に便利な機能もあるのじゃ」
更に便利な「ISO感度オート設定機能」の利点
- オートで設定されるISO感度の上限を自分で決められる。(増えすぎるノイズを自分で押さえられる)
- ズームを望遠側にするほど、ISO感度を上げて手ブレを防いでくれる。(レンズと連動している)
- 「手ブレ」だけでなく「被写体ブレ」も防いでくれる。(被写体の明るさだけでなく、動きも捉えてくれる)
M「うわぁ~こんなに撮影が楽になるんですね。これなら使わない手はないですね(笑)」
K「そうじゃろう?こうしてみると、ISO感度を上げるとノイズは増えるが、悪いことばかりでは無いことがわかるじゃろう?」
M「はい、それに「ISO感度上限設定」を使えば、増えすぎるノイズのコントロールもできますね」
K「ISO感度というのはベースとなる明るさの調整じゃからな。暗い環境でISO感度を上げる事は当たり前のことなのじゃよ」
むーちゃんの「ISO感度オート設定機能」のポイント
- 露出は「絞り値」と「シャッター速度」と「ISO感度」の3要素で決まる。
- ISO感度を決めるのは初心者には難しい。
- 「絞り」や「シャッター速度」同様、「ISO感度」も自動で決められる。
- ISO感度オートは「手ブレ」はもちろん「被写体ブレ」まで防いでくれる。
- ISO感度オートだと感度設定を戻し忘れることがない。
- ISO感度を上げることは、悪いことばかりではない。
- 「ISO感度上限設定」も使ってノイズのコントロールをしよう。