むーちゃん(以下M)「デジカメが自分の手足の様に使いこなせるようになったら、良い写真が撮れるようになるのでしょうか?」
ケンケン(以下K)「前に話したけど、写真には見た人に何が言いたいのか「伝わる写真」や「伝わらない写真」というのはあるけど……「良い写真」とか「悪い写真」とかはないんだよ」
M「じゃあ、よく上手い写真といわれるのはどんな写真なのですか?」
K「写真が上達して上手くなるということは、撮影した人の感動やテーマが見た人に伝わりやすい写真が撮れるようになるということだね」
M「ということは、カメラが使いこなせるようになっても写真は上達しないと言う事ですか?」
カメラ操作は撮影手段の一つに過ぎない
K「カメラの操作や使いこなしは、写真を撮るための手段の一つにすぎないからね。それだけでは上達したと言えないね。例えば、いくら漢字や熟語を覚えたからって、それだけでは人に物事を伝える会話が上達するとは限らないだろう?」
M「そう言われればそうかも知れないですね……だったら、写真の上達にはカメラの操作以外に何が必要なのですか?」
K「意外とたくさんあるので、ここに書いて行くよ……」
M「ん!オヤジギャグ?」
カメラ操作以外に撮影に必要な事!
- まずは自分の伝えたいテーマをはっきりと決める。(これなしでは伝わる写真は撮れない)
- 撮影場所の確保。
- 光を読んでライティングを決める。
- 三脚やレフ板やフラッシュ等の機材が必要なら使う。
- レンズの焦点距離を決める。
- テーマに関係無いものを画面から取り除いて構図を決める。
- ピントをどこに合わせるか決める。
- どこをぼかすか、被写界深度を決める。
- ベースライン(水平・垂直の基準線)を整える。
- シャッターチャンスの決断。
- 被写体や協力者へのコミュニケーション。
- 危険や迷惑防止のための周囲への配慮。
M「え!!写真撮影は、カメラの操作以外にこんなにもやることがあるのですか?」
K「毎回の撮影を振り返ると、ざっと考えただけでこれくらいはいつもやってる気がするなぁ。さらにトラブルが発生するともっと忙しくなるからね……」
カメラ操作に戸惑う人は「フルオート(全自動)モード」で撮影してみよう
M「確かにこんなに忙しいのなら、カメラの操作や設定に気を取られている暇はありませんね。だから操作に慣れるまではフルオートで撮影する事をケンケンは勧めたのですね……」
K「そのとおりだよ。カメラの操作に気を取られてばかりの撮影は、後で撮った写真をみて撮影時にアレもコレもやっておくべきだったと悔しい思いをする事になるからね」
M「写真って本当に集中力が必要なんですね……」
ケンケン直伝!上達のためのアドバイス
- 写真に「良い写真」とか「悪い写真」とかはない。
- 撮影者の意図が伝わりやすい写真を撮るのが上達への道。
- カメラとその操作は、撮影するための手段の一つに過ぎない。
- カメラの操作に気を取られすぎると、満足いく写真が撮れない。
- カメラの操作に戸惑う人は「フルオート(全自動)モード」で撮影してみよう。
- カメラを使いこなせただけでは、写真は上達しない。