むーちゃん(以下M)「最近、三脚が欲しくなって買いたいのですが、選び方のコツとかありますか?」
ケンケン(以下K)「おお!むーちゃんも三脚が欲しくなるほど、写真が上達したのじゃな」
M「それほどでもないんだけど……前にケンケンが「使っている三脚を見たら、その人の写真の腕がわかる」と言っていたでしょう?」
K「そのとおりじゃよ。カメラよりも三脚を見た方が、その人の写真への思い入れがわかるのじゃ」
M「だったら、なおさら三脚選びは慎重になっちゃいます……」
K「そうじゃな。三脚は良い物を買えば一生使えるのからのう。デジカメボディと違って消耗品ではないのじゃよ」
M「ええ!一生モノですか?でも、ケンケンの歳だとどんな機材を買っても一生モノじゃないの?(笑)」
三脚は脚が太くて重いほど良いけど……
K「まずは、良く言われるとおり重くて太い足の方が安定して良いのじゃ」
M「……それって、私の事ですか?」
K「あ!いやいや、そう言うわけではないのじゃよ」
M「でも、三脚の「脚」なのに「足」という字になっているし(笑)」
K「単なる間違いだから、気にしないで欲しいのじゃ」
M「それで、重くて太い脚の三脚はどうなんですか?」
K「安定して良いのじゃが、持ち運びに重くて不便なのじゃよ。かといって、軽くて安定しない三脚を持ち運んでも、三脚の機能を果たしてくれないのじゃな」
M「ということは、車で移動できる人と、私の様に電車やバスでの移動の人では、使える三脚が違ってきますね」
カーボンファイバー製の軽い三脚もある
K「そのとおりじゃな。登山や旅行など足での移動が多い人のために、最近は脚がカーボンファイバーで出来た軽いタイプもあるのじゃよ」
M「カーボンファイバーって、うちのお父さんの釣り竿もカーボンファイバー製で高かったと言っていました」
K「そうなのじゃよ。やたら価格が高いのが難点なのじゃ。何しろバットマンのスーツに使われているほどじゃからな(笑)」
M「じゃあ、なおさら高校生の私には買えませんね」
K「三脚は重さや素材だけでなく、購入前にたくさんチェック項目があるのじゃ」
「三脚」購入前のチェックポイント
- 推奨積載重量(耐荷重)
- 推奨積載重量(耐荷重)は、三脚が耐えることが出来る重さの基準で、ブレが起きない保証ではない。
- 自分の機材の、一番重いカメラとレンズのとの組み合わせの1.5倍は余裕がほしい。
- Manfrotto製の三脚は、耐荷重が低めの表示なので2倍は余裕が欲しい。
- 本体重量
- 足で移動の持ち運びは2Kgを超えるときついので、なるべく1Kg代で選ぶ。
- カーボンファイバー製だと軽くて嬉しいが、高価で風に弱い。
- 伸高(センターポール収納時)
- 全伸高(センターポール全伸時)
- 安定性を増すために、センターポールは全伸しないで高さの微調整だけに使う。
- 最低高
- カメラを低い位置で固定できるほど、ローアングルやクローズアップ撮影に便利。
- 縮長
- 40cm以下が、かさばらずにバッグの取り付けもできて理想的。
- 脚径
- 太いほど安定するが、旅行用三脚だと一番太いパイプ直径が2cm前後が多い。
- パイプ断面が円形だけでなく、強度を増すために楕円形や正方形もある。
- 段数
- 4段と3段のタイプが多い。
- 4段の方が縮長が短くなり持ち運びしやすいが、脚を出し切ると安定性が劣ってくる。
- 3段の方が脚を出し切っても安定性があるが、縮長が長くなり持ち運びが不便。
- 脚ロック方式(レバー式・ナット式)
- レバー式はワンタッチで伸縮が調整できて便利だが、経年使用で緩みやすい。
- ナット式は経年使用に強いが、毎回伸縮に若干手間取る。
- 石突
- 石突(いしづき)は、もともと地面に突き刺して固定する脚の先端部分。
- 室内でも使用できるように、ゴム製の石突が一般的。
- 素材(アルミ製・カーボンファイバー製)
- アルミ製は風に強く安定感があるが、重くて移動時に不利。
- カーボン製は軽くて移動に有利だが、風と安定感に弱く高価。
- 三脚ケース
- 乗り物移動では三脚ケースがあった方が安全。
- ショルダーベルトが付いていると肩掛け出来るので便利。
M「こんなにも選択肢があるんですか……写真の世界は本当に選択肢だらけですね」
K「そこが楽しみの一つでもあるのじゃよ。おっと!肝心の雲台を忘れておった」
M「うんだい?」
K「そうじゃ、聞き慣れない単語じゃろう?パソコンの文字変換でも出てこない位じゃからな(笑)」
M「その雲台というのは?」
K「三脚にカメラを取り付けて動かす部分じゃよ。雲台が無ければ、三脚にカメラを取り付けたり動かしたりする事は出来ないのじゃ」
M「へぇ~それも買わなくてはダメなの?」
K「プロ用の三脚で無ければ、雲台は三脚と普通セットになっているんじゃよ。ただし、これまた選択しなくてはならない種類があるのじゃ」
「雲台」の種類
- 自由雲台
- 1つのレバー操作で構図を自由に素早く合わせられる
- 水平垂直など構図の微調整がやりにくい
- 雲台にハンドルがないので三脚の収納性が良くなる。
- 3ウェイ雲台
- 左右・上下・縦横の3つの動きを独立したハンドル微調整できる。
- 素早く自由な構図を合わせる事ができない。
- レバーが3本あるので、三脚の収納性が悪い。
- 2ウェイ雲台
- 左右・上下を1つのハンドルで調整し、縦横をもう一つのハンドル調整する。
- レバーが3本あるので、三脚の収納性がイマイチ。
M「雲台にも、またまた選択肢があるんですね(笑)」
K「最近は自由雲台を使っている人を意外と多く見かけるのじゃ。スタジオは3ウェイ雲台で、持ち出し三脚はコンパクトな自由雲台と使い分けているようじゃな」
M「私は三脚2台買う余裕ないから自由雲台にしようかな……」
K「雲台で思い出したが、雲台にはアクセサリーがあるので載せておくのじゃ」
雲台のアクセサリー
- クイックシュー
- カメラに雲台に取り付けるための台座を取り付けておくタイプ。
- 複数のカメラを頻繁に脱着するときには、ワンタッチでできるので便利。
- 水準器
- 水準器が取り付けられていると、水平垂直の調整がやりやすい。
M「なるほど……ますます頭が混乱してきました(笑)」
K「そういう時は、ショップに出向いて実物を操作してみて決めるのが一番じゃな」
M「では、行ってきます!」
むーちゃんの三脚選びのポイント
- 三脚選びの選択肢は、たくさんありすぎて頭がパニックです(笑)
- お店に出向いて実物を見てから決めます(ペコリ)