ケンケン(以下K)「むーちゃん何を悩んでおるのじゃ?」
むーちゃん(以下M)「高校の入学祝いに自分の貯めたお小遣いを足して、欲しかったデジタル一眼レフカメラを買ってもらったんですけど……」
K「それは、羨ましいね。ちゃんと使いこなせているかな?」
M「実は、その……まだ何を撮ったらいいのかわからないんです……」
K「またその悩みか(笑) 実はケンケンの所に来る相談の中でも、撮影技術のことよりも、むーちゃんのように何を撮っていいのかわからない……という悩みが一番多いんだよ」
M「えー!私だけではないのですか?」
K「欲しかったカメラを買ったのは良いけど写すモノがないなんて、結婚する相手がいないのにウエディングドレスを買うようなものだな……」
M「何ですか?その例え……(笑)」
カメラは写真を撮る道具であり手段
K「ケンケンが言いたいのは、カメラはあくまで写真を撮るための道具、つまり手段と言う事だよ。目的は何かを撮って残すことだよね」
M「確かにカメラは目的ではないですよね。でも、その目的になる何を撮るかが見つからないんです……」
K「むーちゃんはどうして写真部に入ったの?」
M「私は絵も描けないし、文章書くのも苦手だし、楽器も演奏できないし、写真なら自分を表現出来そうだったからです」
K「自己表現のためなら、もっと自己主張して良いんじゃないかな?自己満足で良いから、自分の好きなモノを撮り続けてごらん」
M「え!自己満足で良いんですか?」
自己満足で情熱を燃やそう
K「まずは、自分が満足しないと撮る情熱が続かないだろう?だから何を撮っていいかわからなくなるんだよ」
M「確かにそうですね……」
K「写真には、好きな写真とか嫌いな写真とかはあるけど、良い写真とか悪い写真とかはないんだよ。もっと自由に感動したものにレンズを向けるといいよ」
M「そう言われると凄く気が楽になった感じがします」
K「写真には「アート作品としての写真」と、報道写真の様に「事実を伝える写真」とあるけど、むーちゃんの撮る写真はアートだから遠慮無く自己主張しても良いんだよ」
M「その、自己主張ってどうすればいいのですか?」
感動を意識する
K「まずは、自分が感動したモノをいつも意識することだね」
M「感動しないと写真は撮れないんですか?」
K「実際、何も感じないモノにカメラを向ける人はいないだろう?写真を撮るとは、自分の感動をカメラを通して写真を見た人に伝えることなんだよ」
M「そうか……自己表現とか自己主張ってそういうことなんですね」
K「絵なら絵筆を使い、文章なら紙とペンかな、音楽だと楽器を使い、写真はカメラを使って自分を表現すると言う事だね」
M「なんだか自分がカメラを買って良かったと思えてきました。すごく写真を撮りたくなってきました」
K「だったら、撮るなら今でしょう!(笑)」
ケンケン直伝!上達のためのアドバイス
- 何を撮っていいのかわからないのは自分だけではない。
- カメラは写真を撮るための道具であり手段。
- 目的は感動を撮って誰かに伝える事。
- まずは自己満足して、撮る情熱を燃し続ける。
- 写真に、良い写真も悪い写真も無い。
- アート写真は遠慮無く自己主張する。
- 感動したモノを意識する。
- 写真を撮るとは、自分の感動をカメラを通して伝えること。
- 撮るなら今でしょう!